震災10年、「思い出の品見つけたい」 仙台で最後の返却会

2021/02/23 14:00 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 東日本大震災の津波で流されて仙台市宮城野区、若林区で見つかった写真などの「思い出の品」の返却会が、若林区文化センターで開かれている。今回が最後の開催で、来場者は約16万点の中から自身の思い出がつまった写真を捜している。

 太白区の野上清吉さん(85)は、結婚して移り住んだ先の若林区荒浜で亡くなった次女の佐藤智恵さん(当時45歳)の写真を捜しに訪れた。「写真が全部流されてしまったので、1枚でも見つけたい」と話した。

 返却会は仙台市が保管する写真やアルバムをNPO法人「おもいでかえる」が洗浄して展示。2011年から毎年開催し、約30万点あった思い出の品のうち14万点ほどを返却したが、震災から10年を迎えて返却する枚数は年々減少している。一方で、年月が経過して生活に落ち着きを取り戻したことで、新たに来訪する人も少なくないという。

 おもいでかえるの丹野ゆみ理事は「最後の返却会なので、写真と一緒に思い出やエピソードも持ち帰ってほしい」と呼びかける。同センターの返却会は28日まで。3月3~14日は宮城野区中央市民センターで開催(8日は休館)。5月31日までは若林区六丁の目元町の同法人事務所で閲覧を予約制で受け付ける。問い合わせは同法人(070・5473・3585)まで。【滝沢一誠】

毎日新聞

社会

社会一覧>

注目の情報