「行政の裁量権逸脱」 免許の欠格期間を短縮 岐阜地裁が「異例」判決

2020/09/17 08:53 

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 普通免許では運転できない総重量の車を運転した無免許運転による免許取り消しと、免許の再取得ができない期間(欠格期間)を2年間とする行政処分を受けた中国人技能実習生の男性(33)が、岐阜県に処分取り消しを求めた訴訟で、岐阜地裁(鈴木陽一郎裁判長)が欠格期間を1年に短縮する判決を言い渡していたことが分かった。行政処分を軽くする判決を裁判所が示すのは異例。「免許取り消し」自体の取り消しを求める男性側は、控訴する方針。

 判決は4日付。判決によると、普通免許を持つ男性は2019年4月、勤務先の準中型貨物自動車(総重量3.525トン)を運転し、9月に県公安委員会に免許を取り消され、2年間の欠格期間を指定された。鈴木裁判長は判決理由で男性側に「危険性はより低い」としたうえで、県側に対しては「裁量権の範囲を逸脱した」と認定した。

 県警運転免許課によると、17年の改正道路交通法では、交通事故防止などを目的に、普通免許で運転可能な車の総重量の範囲を5トン未満から3.5トン未満に引き下げ、3.5トン以上7.5トン未満の運転を可能にする準中型免許を新設した。男性は普通免許で許可された総重量より25キロ上回る自動車を運転していた。県警監察課は「判決内容を精査して対応を検討する」とコメントした。【熊谷佐和子】

毎日新聞

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