受刑者のアイドル「Paix2」が京都刑務所でコンサート 860人が聴き入る

2020/02/15 09:14 

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 全国の刑務所や少年院を訪問し、「受刑者のアイドル」と呼ばれる女性デュオ「Paix2(ペペ)」が14日、京都刑務所(京都市山科区)で「プリズンコンサート」を開いた。フォークソングなど10曲を披露し、約860人の受刑者が聴き入った。【添島香苗】

 北尾真奈美さんと井勝めぐみさんが2000年4月に結成し、今年で20周年。出身地の鳥取県で一日警察署長を務めた際、関係者から「爽やかな曲調。刑務所で歌ってみては」と勧められたのをきっかけに、00年12月から全国の矯正施設をボランティアで回っている。14年からは保護司としても活動し、15年には法務省から矯正支援官の委嘱を受けた。

 「プリズンコンサート」はこの日で503回目。京都刑務所は15年以来5回目の訪問となった。デビュー曲「元気だせよ」では軽快なメロディーに合わせ、受刑者らが手を上げたり、手拍子を送ったりして盛り上がった。「逢(あ)えたらいいな」という曲の前には、「次はどこか素敵な場所で会えることを願います」と呼び掛け、受刑者らはゆったりと聴き入っていた。

 井勝さんによると、当初は「楽しんでもらいたい」という思いで矯正施設を回っていた。だが鳥取刑務所での1回目のコンサートを見た受刑者から、約2年後に一般向けに開いたコンサートで「曲を聞いて社会で真面目に頑張ろうと思えた」という手紙を受け取り、「こういう人を一人でも増やしたい」と活動するようになったという。

 井勝さんは「自覚がないと矯正は難しい。歌を通して受刑者が気持ちを切り替える『心のスイッチ』を押したい」、北尾さんは「変わりたいという思いが心に渦巻いている人の背中を押す音楽を届けたい」と話した。

毎日新聞

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