青森・米軍模擬弾落下 知事「訓練自粛 米に申し入れを」 防衛相と面談し要請

2019/11/09 09:26 

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 米軍三沢基地(青森県三沢市)所属のF16戦闘機が模擬弾を落下させた事故で、三村申吾知事は8日、防衛省で河野太郎防衛相と面談し、事故の原因究明と再発防止策が講じられるまでF16の模擬弾を使用した訓練の自粛を米軍に厳しく申し入れるよう要請した。河野防衛相は同日の閣議後記者会見で「非常に重大な事件」と懸念を示した。

 三村知事は面談で「模擬弾は小中学校に近い民有地に落下している」とし「相当な重量物であることを踏まえると、一歩間違えれば大変な惨事になっていた」と懸念を示した。また米軍から防衛省への事故の連絡が発生の翌日になったことから「県民に大きな不安を与え、誠に遺憾」と指摘した。

 河野防衛相は「連絡が遅くなったことは申し訳ないと思っている」と陳謝。模擬弾を使った訓練の自粛要請には「しっかり対応していきたい」と述べた。

 面談後、三村知事は報道陣に「(米軍には)整備や点検をしっかりしてほしいという思いがある。農家の方がたまたまいなかったというだけで、本当に憂慮する事態」と苦言を呈した。

 河野防衛相は閣議後の記者会見で「日米同盟の維持・強化、在日米軍の安定的な駐留には地元の理解が大前提。いままで以上に米軍には、情報提供と安全面の配慮がしっかり行われるように申し上げていきたい」と述べた。

 一方、同省はこの日、渡辺孝一防衛政務官を六ケ所村に派遣し、戸田衛村長に経緯を説明。戸田村長はF16戦闘機の安全点検などを強く求めた。

 面談は非公開で行われ、終了後に報道陣の取材に応じた戸田村長は、落下現場の周辺に学校や住宅があることに言及。その上で、「一歩間違えれば人命に関わる事故になる。もう二度とこのようなことがないよう、F16戦闘機の安全点検、再発防止を要望した」と述べた。

 渡辺政務官は「米軍の職員には襟を正していただきたい。住民に不安をかけない形をどのようにとっていくのか、防衛省としても協力できるところがあると思う」と話した。【町田徳丈、井川加菜美】

 ◇落下牧草地で米軍が回収調査

 米軍三沢基地所属のF16戦闘機が模擬弾を落下させた小川原湖畔にある六ケ所村の牧草地では8日朝から、同基地の米軍関係者十数人が落下してできた穴を調査するなど回収に向けた作業を進めていた。

 同基地の作戦支援隊運用部長のイーサン・ルテル中佐は報道陣の取材に「このような事案が発生したことは非常に申し訳なく思っている」と陳謝。「我々の最優先事項は地域住民の安全に尽力していくことだ。しっかり対応していきたい」と話した。【塚本弘毅】

毎日新聞

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