「首相と原告団の面会、速やかに実現を」首相談話を受け原告弁護団声明全文

2019/07/12 19:39 

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 ハンセン病家族訴訟の原告・弁護団は12日、元患者の家族を対象とした補償措置を約束した首相談話の公表を受けて、東京都内で記者会見を開き、控訴せず訴訟を終結させる方針を明らかにした。

        ◇

 ハンセン病家族訴訟原告・弁護団の声明は以下の通り。

 ◇<内閣総理大臣談話を受けての声明>

 本日、内閣総理大臣は、ハンセン病問題について早期かつ全面的な解決を図るべく、去る6月28日言い渡された熊本地方裁判所のハンセン病歴者の家族に対する国の責任を認める判決に対し控訴せず、訴訟への参加不参加を問わず、ハンセン病患者家族を対象とする新たな補償措置を講じることとし、このための検討を早急に開始するとの談話を公表した。

 われわれ原告団・弁護団は、この談話によって、内閣総理大臣による心からのおわびのもと、国がハンセン病患者家族について全員一律救済を目指すことが明らかにされ、ハンセン病患者家族が受けた被害を償うに足りる賠償が行われるための道筋が示されたものとして高く評価する。

 今後は、謝罪広告等による名誉回復措置とハンセン病患者家族全員を対象とする立法措置等による全員一律救済の実現はもとより、国の責任を踏まえたハンセン病問題の全面解決を図るために、厚生労働省、法務省および文部科学省による横断的かつ重層的な差別・偏見解消に向けた施策の実施等が実現される必要がある。

 これらの施策ないし措置は、ハンセン病患者家族の「人生被害」を回復することを目的とするものでなければならないし、何より原告団・弁護団との協議に基づき、その意向を十分に踏まえたものでなければならない。そのために、内閣総理大臣による原告団との面会を速やかに実現するとともに、原告団・弁護団との継続的な協議の場を早急に設定すべきである。

 なお、政府は、本判決の法律上の問題点として、消滅時効の起算点の認定が判例違反であるなどとする声明を公表しているが、こうした見解は、本判決の論旨を正しく理解しないものであり、本判決の法律的な判断は何ら揺らぐものではないし、本判決には政府の懸念するような国民の権利義務関係に影響を及ぼす内容は含まれていないものと考える。

 最後に、熊本地方裁判所における勝訴判決から本日まで絶大なる支援と協力をいただいた市民、国会議員、ハンセン病回復者のみなさまに心より御礼を申し上げるとともに、ひきつづき、ハンセン病問題の全面解決のためのご理解とご協力をお願いする次第である。

2019年7月12日

毎日新聞

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