警視正2人と警視1人の3人を懲戒処分 昇任試験問題集執筆料受領

2019/07/12 10:28 

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 警察庁と17道府県警の警察官らが昇任試験問題集を発行する出版社から問題や解答の執筆料を受け取ったとされる問題で、警察庁は12日、兼業を原則禁止した国家公務員法などに違反したとして、大阪府警の警視正を減給10分の1(3カ月)、東北管区警察学校の警視正(宮城県警から出向)を戒告の懲戒処分にしたと発表した。また地方公務員法に違反したとして熊本県警の警視も戒告の懲戒処分を受けた。3人は辞職した。

 関係者によると、3人は大阪府警刑事部参事官の野田哲治警視正(58)、東北管区警察学校教務部長の斉木弘悦警視正(56)、熊本県警生活安全部理事官の猿渡信寛警視(56)。

 警察庁によると、懲戒処分の3人以外に3人が訓戒、15人が注意となり、一連の処分は北海道、千葉、埼玉、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫、広島、福岡、熊本の11道府県と東北管区警察学校(警察庁)の計21人に上った。

 発表によると、野田警視正は2015年6月以降、東京都内の出版社「EDU―COM(エデュコム)」から13回にわたり約880万円を受け取った。処分対象を含めた金銭の受領は総額約2000万円。「警察官に役立ててもらえるならと引き受けた」と釈明している。

 斉木警視正は18年3月以降、同社から3回にわたり約120万円を受領。さらに、捜査手続きに関する内部資料など不開示情報を出版社側に渡した。処分対象を含め計約750万円を受け取り、「知人から頼まれて引き受けた」などと話しているという。

 猿渡警視は13年5月~16年3月、8回にわたり約200万円を受け取った。

 懲戒処分の3人は、地方公務員法や、国家公務員が5000円を超える贈与などを受けた場合に報告を義務付けている国家公務員倫理法などに抵触した。

 関係者によると、同社は10年1月~17年3月、執筆料として警察官467人に計1億円超を支払ったとされる。調査の結果、全員が執筆を認め、ほとんどの警察官が執筆料を受け取っていた。ただ、回数が少なく継続性が認められない警察官は「許可が必要な兼業には該当しない」として処分の対象外となった。【佐々木洋】

毎日新聞

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