76歳高齢ドライバーが死亡ひき逃げ 救護より優先した「息子のごはん」 裁判官がかけた言葉と…

2026/09/02 11:30 

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裁判では日々、事件の背景がさまざまな言葉で語られています。傍聴席から、そこに浮かぶ社会の姿を見つめます。

 76歳の女は道路を渡っていた高齢女性を車ではねると、助けることなく自宅に帰った。考えていたのは「息子の夕飯」。公判であいまいな受け答えを繰り返し、息子に相談してから警察に出頭するつもりだったと主張した女に対して、裁判官は言った。
「あなたが考えるべきことは…」

 女(76)は、2025年12月10日午後6時25分ごろ、焼津市内で乗用車を運転中、道路を横断していた無職女性(85)に衝突し、そのまま逃走。女性を脳挫傷で死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた。7月21日、静岡地裁で開かれた初公判で、女は起訴内容を認めた。

 女の運転歴は35年。勤務先の介護施設から車で帰宅する途中、前方左右をよく見ておらず、道路を渡っていた女性と衝突した。ボンネットにはね上げ、助手席側のフロントガラスがクモの巣状に割れるほどの衝撃だったが、そのまま走り去った。
 目撃者の通報で現場に駆け付けた警察官が、後続車両のドライブレコーダー映像を確認し、女の関与が浮上。事故の約1時間後には、警察官が女の自宅を訪れた。女は当初、事故を起こしたことを否定したが、その後に関与を認めた。

 女は安全確認が不十分だった理由について「息子のごはんを何にするか考えていた」と供述。実際、警察官が自宅を訪ねた際、夕飯の準備をしていた。女は、同居する息子に事故を報告した後で、警察に申告するつもりだったと釈明したという。
静岡新聞

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