静岡空港の「アクセス」改善へ 静岡県が夏にも旅行者ニーズ調査 国際線好調、インバウンド獲得…

2026/05/24 08:00 

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 静岡空港の国際線の搭乗者数が回復傾向を示す中、静岡県は空港の利便性向上に向け2次交通の最適化に着手する。静岡空港発着の公共交通は一部のバス路線の利用が盛んな一方、特定の時間や路線への集中、利用率の低い路線の存在など課題が顕在化している。県はインバウンド(訪日客)の獲得を強化するため、旅行者の動態やニーズを調査・分析し、効率的で利便性の高い交通網の構築を目指す。
 「もう少し待ち時間が短いと良い」。5月中旬、韓国・ソウルから家族3人で来日した50代女性はJR静岡駅行きのバス乗り場でつぶやいた。混雑が予想されることから乗り場で30分以上待ち、ほぼ満席のバスに乗り込んだ。
 静岡空港はソウル線の1日2往復運航や韓国・釜山線、ベトナム・ハノイ線の新規就航により、国際線の利用が好調だ。その裏で、空港からの移動手段の偏りが課題として浮き彫りになっている。
 中部方面へは静岡や金谷、島田などのJR駅行きのバスがあるが、西部方面へはJR掛川、浜松駅への乗り合いタクシーのみ。県などによると、JR静岡駅と空港を結ぶバスは飛行機の発着時間に合わせた便に利用者が集中し、週末などは1台に収まらず、1本後やJR金谷駅行きのバスを案内するケースも多いという。乗り合いタクシーは予約が必要で、個人旅行の訪日客が利用するにはハードルが高いとの見方もある。
 県はこのような偏りを解消するため、夏ごろにも訪日客の国籍や目的地、移動手段などを可視化するための調査を実施する。結果を踏まえ、新たなバス路線の開拓や時間の改編などを見据えた実証実験を行う方針。調査結果は交通事業者だけでなく、宿泊や観光の関連事業者にも共有し、訪日客の満足度向上や空港を核とした県内周遊につなげたい考えだ。
 インバウンドは団体旅行が盛んだった新型コロナ禍前と比べ、昨今は個人旅行が主流となり、空港利用者の動きがつかみにくくなっている現状もある。県空港振興課の担当者は「訪日客のニーズを把握し、より分かりやすく、ストレスなく利用してもらい、静岡空港のリピーターになってもらえるようにしたい」と話した。
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