別珍やコール天、在庫をバッグ類に 磐田・福田、都内企業と連携

2021/02/22 20:00 

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 全国繊維産地のデッドストック生地(在庫や残り布)をバッグなどの新たなファッション製品にする都内企業のプロジェクトに、静岡県磐田市福田地区と周辺で生産される別珍やコール天、綿などの生地が活用されている。提携は7年前から。この間、他産地とのコラボレーションも生まれた。職人の高齢化や担い手不在で生産量減少が続く中、地元関係者は新しい形の産地発信に期待する。
 デザイン生活用品企画を手掛ける「D&DEPARTMENT」が2014年に始めたリサイクルプロジェクト「フロムライフストック」。現在は群馬・桐生や福岡・久留米、新潟・見附、兵庫・西脇など20産地と協業している。産地に眠る生地や見本の布などを、生地の特性を生かしたバッグ類やクッションカバー、ストールなど身近な製品に縫製。産地の伝統や生地の特徴を紹介するタグをつけ、渋谷ヒカリエなど首都圏や韓国など国内外11店舗とインターネットで販売している。これまでに約1万3千点以上のアイテムを造った。
 福田地域との連携は当初からで、磐田市商工会福田支所が橋渡しした。経営指導員の鈴木浩人さんは、事業が各繊維産地の伝統や技術に重きを置き、活性化を目指している点を挙げ「少しでも新たな接点づくりや情報発信になればと思った」と振り返る。生地販売施設「コーデュロイハウス」(天龍社織物工業協同組合運営)や周辺の織物業者が扱う生地を提供。他産地の生地を含めた製品の縫製工程に地元女性が内職で全面協力している。
 福岡・久留米のもんぺにコール天、はんてんの襟に別珍が活用されるなど他地域とのコラボ商品も生まれた。
 海外製品に押され、国内繊維産業を取り巻く環境は厳しい。プロジェクトコーディネーターとして全国で生地を発掘する重松久恵さんは「各地域でそれぞれ解決方法を模索している。危機感を持ち、地域を巻き込んだ動きに結びつけていけるかが重要」と指摘。オリジナル商品の開発や企業、産地間の連携を後押ししていくという。
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