コロナ影響、閉店へ 静岡のジャズクラブ「浮月楼ライフタイム」

2021/02/22 09:20 

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 静岡市葵区のジャズクラブ「浮月楼ライフタイム」が、新型コロナウイルスまん延の影響で5月末に閉店する。国内外の著名ミュージシャンが訪れる全国でも指折りの店として知られたが、長引く移動制限で遠方からの招待公演が難しい状況が続いていた。静岡のジャズシーンを築いた出演者や常連客からは惜しむ声が聞かれる。
 「世界的プレーヤーから身近な実力派まで、さまざまなステージが味わえる。これほどの会場は東京にもなかなかない」。2月上旬、元音楽教師の細谷裕和さん(69)=同区=は地元バンドの演奏に喝采を送った。
 徳川家ゆかりの浮月楼内で営業が始まった13年前は気軽に入りにくいと感じたが「一度のぞいてみるとアットホームな雰囲気で、音楽の喜びを改めて感じた」。立地や設備など通い続けた理由を挙げ「これだけのファンがいる店なのに」と残念がった。
 ライフタイムは05年にJR静岡駅北口近くで開業し後に現在地へ移転した。通算千回に及ぶイベントは、故マッコイ・タイナーさんやエディ・ゴメスさん、渡辺貞夫さんらビッグネームも名前を連ねた。同市出身のジャズ歌手ウィリアムス浩子さんは「トップアーティストに学び、勉強させてもらう場所だった。グラミー賞ピアニストとの共演にもつながった」と感謝する。
 新型コロナ禍で例年十数回は企画した海外組の公演はなくなり、県外から招待する奏者も3分の1程度に。オーナーでピアニストの久保田隆さん(65)は「厳しい現実を前に、今後の道筋を立てられなくなってしまった。閉店までの間、素晴らしい時間を共有したい」と話す。
 
 ■国内奏者中心に5月末まで
 ジャズクラブ「ライフタイム」は5月末まで、国内のアーティストを中心に公演スケジュールを組んでいる。3月5、6日にウィリアムス浩子さんが登場するほか、16日にはサックスの池田篤さんのカルテット、25日にはベースの鈴木良雄さんらが出演する。詳細は公式サイトで。問い合わせはライフタイム<電054(250)0131>へ。
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