隠れキリシタンの遺物? 浜松秋葉神社の水盤 歴史愛好家が考察

2020/09/17 09:26 

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 浜松市の歴史愛好家が浜松秋葉神社(中区三組町)境内の水盤の文様の謎を探ろうと動き始めた。郷土史家が1931年、十字架を組み合わせたような特殊な文様を根拠に水盤を「隠れキリシタンの遺物では」と発表し、注目されたという。その後は忘れられていたが、愛好団体が今年になって約90年前の研究発表を文献で知り、考察を進めている。
 石製の水盤はかつて、参拝者が身を清める手水舎(ちょうずや)に置かれていた。正面には十字架6本を円形に並べたような文様が彫られている。造られた年とみられる元文4(1739)年の年号と、寄贈した神社周辺の町人28人の名前が刻まれている。
 1931年に発行された同市の郷土史誌「土のいろ」に寄稿された郷土史家の飯島千里氏の論文によると、水盤の文様は修験道に広まった輪宝紋のように見えるが、類似の柄はなく、十字架と見るのが適当としている。
 同市の曳馬郷土史研究会の藤田喜章会長(61)が飯島氏の寄稿文を偶然読んで興味を持ち、有識者に聞いて回ったが、現代では全く知られていない内容だったという。「もしキリシタンの水盤だとすれば、禁止されていた信仰を周囲に気付かれないよう、あえて輪宝紋に似せたのでは」と推測する。今後、会員と一緒に調査を進める予定。
 宮司の袴田哲司さん(61)は「信仰は違っても祈りの場に変わりはない。あらゆる人が集える場所だったのでは」とかつての神社に思いをはせた。
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