高市首相、早期解散「考えている暇はない」と否定 外交日程終え会見

2025/11/01 19:30 

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 韓国・慶州を訪問中の高市早苗首相は1日の記者会見で、早期の衆院解散・総選挙に踏み込む可能性について「今は解散について考えている暇はない」と否定した。トランプ米大統領との初の首脳会談のほか、日韓、日中首脳会談など重要な外交日程が続いた「外交ウイーク」を振り返り、「今後首脳外交を進めていく、まずは基礎固めとなった」と成果を強調した。

 高市内閣の支持率は10月に実施した毎日新聞の世論調査では65%。報道各社の世論調査でも高水準の結果が相次いでいる。自民党内には早期解散に打って出て、衆院単独過半数の回復を目指すことに期待する声も上がっている。だが、首相は「経済対策をはじめ、約束した政策をちゃんと実行する。政策を前に進めていくことがまず重要だ」と解散には慎重な考えを示した。

 日本維新の会と交わした連立政権の合意書には、今臨時国会で衆院議員定数を1割削減する法案の成立を目指すことが盛り込まれた。首相は法案成立に向けて「政策の実現にはできるだけ幅広い賛同を得ることが重要で、他党とも真摯(しんし)な議論を重ねていく」と語った。

 首相はアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議での日程を終え、1日夜に帰国する。就任後初の外国訪問となったマレーシアでの東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議を皮切りとした一連の外交日程を振り返り、「世界の真ん中で咲き誇る日本外交を取り戻すための取り組みはまだ始まったばかりだが、着実なスタートを切ることができた」と強調。これまでの政権の外交との違いについては「よくわからない」としつつ、「直接人と人が会って世間話も含めて会話を交わすことで距離が縮まってきているとの感想を持っている」と手応えを語った。【慶州・高橋祐貴、大野航太郎】

毎日新聞

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