二階伸康氏「この敗北を糧に」目に涙浮かべ 和歌山選挙区で落選確実
参院選和歌山選挙区(改選数1)では、自民公認で二階俊博元幹事長の三男伸康氏(47)の落選が確実となった。伸康氏は昨秋の衆院選和歌山2区で、くら替え出馬した世耕弘成・前党参院幹事長(自民を離党)との直接対決に敗れたばかり。今回は、その世耕氏が支援した前和歌山県有田市長の望月良男氏(53)に競り負けた。
望月氏と伸康氏は党の公認を争った間柄。選考に当たって「結果に関わらず、自民党候補の必勝に尽力する」との誓約書を提出していたが、望月氏が無所属での立候補に踏み切ったため、保守分裂となった。
伸康氏は事務所で支援者らに「敗北の責任は私に全てある。この敗北を糧にし、私も県連も県民から信頼をいただく一歩を踏み出す日にしなければならない」と目に涙を浮かべながら語った。
伸康氏にとっては、不運も重なった。与野党に太いパイプを持ち、衆院選でも支援を受けた岸本周平前知事が4月に急死し、大きな支えを失った。関係者によると、岸本氏は生前、知事選で受けた恩義から、参院選でも伸康氏の支援を約束していたという。
公示後の7月8日には、石破茂首相を迎えた和歌山市での個人演説会で、俊博氏に近い鶴保庸介参院予算委員長(当時)が「運のいいことに能登で地震があった」と口を滑らせた。
地方から都市部への人口流出に対する危機感を背景に、地方の関係人口創出が必要と主張する流れでの失言だった。この一言が、「被災地を軽視している」などと全国的な批判を招き、鶴保氏は委員長辞任に追い込まれた。
一方、世耕氏は「敵失」を巧みに利用し、望月氏の選挙戦を優位に進めた。それまでは表舞台に立つことを控えていたが、鶴保氏の失言の翌日には、二階家のお膝元・御坊市で望月氏とマイクを握った。
「県選出の国会議員の一人が能登の地震に関してとんでもない発言をした。県民の皆さんにも恥ずかしい思いをさせている」
伸康氏の選挙戦は党県連や県町村会が支えた。昨秋の衆院選では最終日まで姿を見せることのなかった俊博氏も中盤から街頭に出て、「三男が選挙でお世話になる」と伸康氏への支援を求めた。
伸康氏は「パンダを再び和歌山に」などと訴えたが支持は広がらず、石破政権によるコメ価格高騰への対応遅れや「バラマキ」への批判も相まって、逆風をかわせなかった。【駒木智一】
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