茨城・つくば市長、退職金2000万円を22円に減額 9月議会で採決へ

2020/09/17 13:24 

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 茨城県つくば市の五十嵐立青市長が、11月の任期満了後に支給される退職金(1期4年分)を通常なら支給される約2000万円から22円に減額する方針を決め、関連条例案が9月定例市議会で審議されている。当選時に掲げた「退職金廃止」の公約を実現するためという。一方、退職金の支給業務を行う「県市町村総合事務組合」に市は負担金を納めているが、市長に関係して支払った計約600万円は返還されない。【宮田哲】

 ◇組合、負担金返還せず

 市長ら特別職を含め県内全44市町村の職員の退職金は同組合が支給を担当。各市町村が納める負担金を元手に支給している。

 同組合の規定により市町村長の退職金は、1期4年務めれば「退職日当時の月額給料」の22倍の額が支給される。つくば市長の場合、月額給料は92万7000円のため退職金は2039万4000円となる計算だった。

 一方、五十嵐氏は「4年で2000万円の退職金は市民感覚から離れている」と廃止を掲げて当選していた。ただ、受け取らなければ退職金は供託され、最終的に国庫に入る可能性がある。その場合は「国への寄付」に当たるとして、政治家の寄付行為を禁じた公職選挙法に触れる可能性があった。退職日の給料をゼロにすれば退職金もゼロになるが、給料の支払い義務を定めた地方自治法違反となる恐れがあった。

 このため市は県外の自治体の事例を参考に、今任期のみ退職日(11月16日)時点の月額給料を「1円」とし、退職金を22円にする方法を選択。関連条例案を市議会に提出。18日に採決される予定だ。

 一方各市町村は同組合に退職金を支給してもらうため、首長も含めた職員の月額給料の合計の13.5%(2017年3月までは18.5%)相当額を毎月負担金として払っている。

 つくば市の月々の納付額の中にも、市長給料が算定基礎である12万5145円(同17万1495円)分が含まれており、任期満了までの4年間の総計は約600万円に上る。しかし同組合は退職金支払額が実質ゼロでも負担金は返還しない方針だ。同組合は「つくば市からの負担金は、他市町村も含めた退職金支給事業全体のために使われており、返す理由がない」と説明している。

毎日新聞

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