再任8人、閣僚経験者4人再登用の安定志向 菅新内閣発足

2020/09/16 20:51 

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 第202臨時国会が16日召集され、衆参両院の本会議での首相指名選挙で自民党の菅義偉総裁(71)が第99代首相に選出された。午後6時前からの皇居での首相任命式と閣僚の認証式を経て、公明党との連立による菅内閣が発足した。

 菅氏は16日朝、東京・赤坂の議員宿舎周辺で日課の散歩をした後、ホテルで秘書官と打ち合わせ。安倍内閣総辞職の臨時閣議に官房長官として出席した後、党本部で広報用の写真撮影をした。午後1時前、首相官邸から去る安倍晋三前首相をホールで見送ってから衆院本会議場に向かった。

 首相指名選挙は衆院(投票総数462票)が菅氏314票▽立憲民主党の枝野幸男氏134票▽日本維新の会の片山虎之助氏11票▽無所属の中山成彬氏2票▽自民党の小泉進次郎氏1票。参院(同240票)は菅氏142票▽枝野氏78票▽片山氏16票▽国民民主党の伊藤孝恵氏1票▽白票3票の結果だった。いずれも菅氏が過半数を得た。

 菅氏はその後、官邸で公明党の山口那津男代表と党首会談を行って組閣本部を設置。加藤勝信官房長官(64)=竹下派=が記者会見で閣僚名簿を発表した。

 菅氏肝いりの「デジタル庁」創設に向けて新設したデジタル改革担当相に就いた平井卓也氏(62)=岸田派=を呼び込んだ際、菅氏は「思い切ってやってくれ」と指示。平井氏は記者団に「総理の覚悟がうかがえた。私も全力を尽くしたい」と語った。

 初入閣は5人で、閣僚経験者4人を再登用。25年の大阪・関西万博に関する特別措置法に基づく万博担当相が新設され、閣僚ポストは1増の20となった。第4次安倍再改造内閣からの残留は11人。麻生太郎副総理兼財務相(79)=麻生派=ら8人が再任され、3人が横滑りで担当を変わった。

 官房副長官に側近の坂井学元副財務相(55)=無派閥=を新たに起用。参院議員の岡田直樹官房副長官(58)=細田派、官僚トップの杉田和博官房副長官(79)は再任した。側近の和泉洋人首相補佐官(67)と木原稔首相補佐官(51)を再任し、トランプ米大統領周辺に人脈を持つ阿達雅志・元党外交部会長(60)を新たに補佐官に起用した。

 菅氏は秋田県出身者で初の首相。70代で初めて首相に就任するのは福田康夫元首相以来、戦後8人目。派閥に所属せず、国会議員の親族を持つ世襲でもない「無派閥・非世襲」議員が自民党から首相となるのは異例だ。【笈田直樹】

毎日新聞

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