「学生寮」へのウクライナ攻撃に露が報復 キーウなどで4人死亡

2026/05/24 19:19 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ロシアが占領するウクライナ東部ルハンスク州でのウクライナ軍による攻撃を巡り、両国が互いを非難する事態となっている。露側が「学生寮が破壊されて大勢が死傷した」と訴えるのに対し、ウクライナ側は「軍の司令部を攻撃した」と反論する。露軍は24日、報復とする攻撃を実施し、新たな緊張が高まっている。

 今回の攻撃は22日に同州中部スタロビルスクで起きた。タス通信によると、露側当局は「教育大付属の寮が無人航空機(ドローン)攻撃を受けた」とし、23日には「21人が死亡し、42人が負傷した」と発表した。

 ロシアのプーチン大統領は22日、この攻撃について「周囲に軍事施設は一切なかった。(ウクライナのゼレンスキー政権の)ネオナチ主義の表れだ」と会合で糾弾し、露国防省に対応を指示した。

 一方、ウクライナ軍は同じ日に露側の主張を「情報操作だ」と非難し、「露軍の精鋭ドローン部隊司令部への攻撃だった」と訴えた。ロイター通信が伝えた。

 露国防省は24日、「テロ攻撃への報復」として、各種ミサイルやドローンによる大規模攻撃の実施を発表。「相手の軍事施設や防衛関連企業を標的に、目的は達成された」と主張した。ロイターによると、ウクライナの首都キーウなどは24日未明に集中攻撃を受け、少なくとも4人が死亡、数十人が負傷したという。

 戦況を巡っては、ウクライナ側は最近、強気の姿勢を示している。ゼレンスキー大統領はX(ツイッター)への22日の投稿で「年初以来、590平方キロ(淡路島の面積に匹敵)の領土を奪還した。我々は露軍兵排除のペースを加速させ続けている」と主張した。

 背景には、ウクライナ軍が通信手段で活用する米スペースX社の衛星通信サービス「スターリンク」に関して、2月から露軍の不法利用を遮断したことがあるとされる。地元メディアによると、ウクライナのフェドロフ国防相は「スターリンク遮断と中距離ドローンによって戦況が変わった」と説明した。【モスクワ真野森作】

毎日新聞

国際

国際一覧>

注目の情報