トランプ米政権、キューバをテロ支援国家に再指定 政権交代直前

2021/01/12 10:37 

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 トランプ米政権は11日、キューバを6年ぶりに「テロ支援国家」に指定した。20日の政権移行直前での再指定は、キューバとの国交回復に踏み切ったオバマ前政権の路線への回帰を目指すバイデン次期政権にとって足かせとなりそうだ。

 ポンペオ米国務長官は11日、声明を発表し、キューバ政府がコロンビアの左翼ゲリラ指導者や米国人の殺人指名手配犯をかくまい、テロを助長していると指摘。「国際テロと米国司法の破壊を終わらせなければならない」と訴えた。

 再指定によりキューバへの国際投資が縮小する可能性がある。キューバのロドリゲス外相は「利己的で偽善的な指定だ」とツイートし、反発した。AP通信は、指定解除には少なくとも1年以上かかるとの経済評論家の見立てを伝えた。

 バイデン次期大統領が副大統領を務めたオバマ前政権は2015年5月、1982年から続いたキューバに対するテロ支援国家指定を解除。そして15年7月、61年の断交から54年ぶりに国交を回復させた。

 しかし、トランプ政権はキューバ共産党の独裁体制を問題視。オバマ政権下で緩和されたキューバへの米国人の渡航や米クルーズ船の寄港を再び制限するなどし、両国の対立が深まっていた。

 トランプ大統領は20年11月の大統領選で敗北した後、外交や内政で重要決定を打ち出している。「駆け込み」での業績作りだけでなく、バイデン氏の政権運営を「妨害」する狙いとも見られ、波紋を広げている。

 現在、テロ支援国家に指定されているのはイラン、北朝鮮、シリアの3カ国。【サンパウロ山本太一】

毎日新聞

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