レバノン「勢力均衡が課題」大規模爆発で続く政治空白 駐日大使会見

2020/10/17 17:09 

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 レバノンのニダル・ヤヒヤー駐日大使が16日、東京都内の日本記者クラブで記者会見した。首都ベイルートで8月に起きた大規模爆発を受けて混迷が続く中、組閣が難航する現状について「国内を二分するキリスト教徒とイスラム教徒の間の均衡をどう担保するかが課題」と指摘した。

 レバノンでは大規模爆発後、混乱を招いた責任を取る形でディアブ内閣が総辞職。後任の首相に指名されたアディブ前駐独大使も9月に組閣を断念し、政治空白が続く。新首相候補には今年1月まで首相だったサード・ハリリ氏の名前が挙がっており、大使はハリリ元首相について「知名度が高く、各国首脳と関係を構築している」と述べた。だがハリリ氏は国民の不満を背景としたデモの影響で辞任した経緯があることから、再登板については「デリケートな事案」としてそれ以上の言及は避けた。

 国が公認する18の宗教・宗派が混在するレバノンでは、政治対立や汚職横行の影響で経済も停滞。今年3月には債務不履行(デフォルト)に陥り、新型コロナウイルスの感染拡大も深刻だ。

 大使は、パレスチナ難民やシリア難民を大量に受け入れたことも経済を疲弊させた一因と強調した。旧宗主国フランスは、レバノン政府が腐敗一掃などの改革を実行することを財政支援の条件としている。【中村聡也】

毎日新聞

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