EU、英国とのFTA交渉「数週間」継続で一致 合意に向けた譲歩促す

2020/10/16 10:52 

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 欧州連合(EU)は15日、ブリュッセルで首脳会議を開き、EUを離脱した英国との自由貿易協定(FTA)など将来関係を巡る交渉を、「今後、数週間」継続することで一致した。当初はこの日の首脳会議までが英EU間の合意のめどとされていた。EUのミシェル大統領は記者会見で「我々は(交渉に)進展がないことを懸念しており、英国に必要な行動を取るよう求める」と述べ、英国に合意に向けた譲歩を促した。

 首脳らは声明で、交渉継続の方針を示したほか、英EUが合意した離脱協定について「完全かつ適時に履行されなければいけない」と強調し、協定を一方的に修正しようとする英国をけん制した。

 交渉では、国家補助金のあり方など市場における「公正な競争条件の確保」や、英国海域での漁業権の取り扱いなどを巡って意見の対立が続いている。EUのバルニエ首席交渉官は15日の会見で「我々は英国との公正な合意を断固として目指し、できる限りのことをする。だが、どんな犠牲を払ってもよいわけではない」と語った。

 FTA発効には合意後、議会承認などの手続きを踏む必要がある。英国が12月末までEUに事実上残留する「移行期間」の終了と同時にFTAを発効させるためには、EU側は「10月末が合意の期限」と説明してきた。このため、交渉は10月15日の首脳会議を事実上の期限とみなして行われ、英国のジョンソン首相もこの日を交渉期限に設定していた。だが、FTAが発効できなければ、経済などに大きな混乱が生じる恐れがあるため、EUはぎりぎりまで合意を目指すことに決めた。交渉は11月にずれ込む可能性も指摘されている。【ブリュッセル岩佐淳士】

毎日新聞

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