黒人女性射殺、遺族に12億円支払いで和解 大坂選手が全米1回戦でマスク抗議事件

2020/09/16 16:53 

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 米南部ケンタッキー州ルイビルで3月、黒人女性の救急救命士、ブレオナ・テーラーさん(当時26歳)が自宅で警察官に射殺される事件があり、ルイビル市は15日、市を提訴していた遺族側に1200万ドル(約12億6500万円)を支払い、市警改革を進めることで和解したと発表した。遺族側の代理人弁護士によると、警察官に殺害された黒人女性に対する和解金としては過去最高額という。

 テーラーさんは今年3月、恋人と就寝中、麻薬事件の容疑者の出入り先だとして捜索令状を得て踏み込んできた市警察の警察官3人に少なくとも8回銃撃され、殺害された。警察官は、侵入者だと思った恋人が発砲したため、逆に発砲したと主張していた。

 だが警察が踏み込んだ時点で容疑者は別の場所で拘束されており、捜索の必要がなかった可能性がある。和解条項では、捜索先の確認の徹底などが盛り込まれた。遺族の代理人弁護士は「警察改革も和解金と等しく非常に重要なことだ」と話した。

 ただ、警察の不法行為が認められたわけではなく、遺族はかかわった警察官の刑事訴追を求めている。テーラーさんの母親、タミカ・パーマーさんは記者会見で「ブレオナに対する完全な正義を勝ち取るための始まりに過ぎない」と述べた。

 テーラーさんの名は、人種差別に抗議するテニスの大坂なおみ選手が全米オープンの1回戦でマスクに記し、試合会場に登場した。【ニューヨーク隅俊之】

毎日新聞

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