イスラエルがUAE、バーレーンと国交正常化に署名

2020/09/16 05:57 

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 イスラエルと、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンが国交を正常化する文書の署名式が15日、米ホワイトハウスであった。イスラエルと敵対してきたアラブ諸国で国交樹立に踏み切ったのはエジプト(1979年)、ヨルダン(94年)以来で、計4カ国に増えた。共通の脅威となっているイランに対抗するため、他のアラブ諸国が追随する可能性もある。仲介役のトランプ米大統領は11月の大統領選に向けた「外交実績」としてアピールする考えだ。

 署名式はトランプ氏が主催し、イスラエルのネタニヤフ首相とUAEのアブドラ外相、バーレーンのザヤニ外相がそれぞれ出席した。トランプ氏は演説で「何十年にもわたる分断と対立の後、中東は新しい夜明けを迎えた」と意義を強調。ネタニヤフ氏は「この和平は他のアラブ諸国にも拡大し、アラブとイスラエルの紛争を最終的に終結させることができる」と期待感を示した。

 それぞれが署名した文書によると、イスラエルとUAE、バーレーンは相互に大使館を設置し、観光やビジネス、医療、安全保障などの幅広い分野で協力していく。

 署名式に先立ち、トランプ氏はネタニヤフ氏と会談。その冒頭で「少なくとも5、6カ国が(イスラエルとの国交正常化の動きに)加わる」と記者団に述べた。イスラエルとアラブ諸国の関係改善を進めることで、トランプ氏は親イスラエルで支持基盤のキリスト教福音派にアピールするとともに、対立するイランへの包囲網作りを目指す「一石二鳥」を狙う。今後は中東の大国サウジアラビアの動きが焦点になる。

 トランプ氏は、UAEに対する最新鋭ステルス戦闘機F35の売却を検討していることも記者団に表明。アラブ諸国に対する軍事的優位を保ちたいイスラエルは反対しているが、トランプ氏は「我々はその問題も解決しようとしている。簡単にできるだろう」と述べ、前向きな姿勢を示した。

 米国とイスラエル、UAEは8月13日、イスラエルとUAEが国交を正常化することで合意したと発表。合意を受け、イスラエルはヨルダン川西岸のユダヤ人入植地などの併合を一時停止するとしている。バーレーンも追随する形で9月11日に正常化合意を発表していた。【ワシントン鈴木一生】

毎日新聞

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