IAEA特別理事会 米国、イランが非難合戦 議論は平行線

2019/07/11 11:03 

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 崩壊の危機にあるイラン核合意について議論する国際原子力機関(IAEA)の特別理事会が10日、開かれた。関係が緊張する米国とイランが非難合戦を展開しただけでなく、他の参加国間でも立場の相違が浮き彫りになり、議論は平行線のままで終わった。

 理事会は非公開。開催を要請した米国は、ウランの濃縮度や貯蔵量を巡るイランの合意からの逸脱行為について「瀬戸際戦術は事態の解決や制裁解除に役立たない」と、合意履行を強く求めた。

 一方でイランは、米国が核合意を離脱しながら、イランに合意履行を求めることは「著しい矛盾」と指摘。米国による経済制裁で薬を入手できない国民が増え、米国が「人道に対する罪」に関与していると訴えた。核合意からの逸脱行為については「他に選択肢がない」と主張した。

 外交筋によると、理事会では多くの国がイランに核合意順守を要求した上で、合意を存続させるよう主張したという。核合意の当事国である英独仏は「(イランへの)支援継続はイランの合意履行にかかっている」と指摘。一方、イラン寄りの姿勢を示すロシアは、核合意を守るには「米国がイラン産原油の禁輸解除をしなければならない」と主張した。

 またロイター通信によると、IAEAは10日、イランが貯蔵する低濃縮ウランの現状を各国に説明。核合意で上限202.8キロと定められた貯蔵量は213.5キロ、濃縮度は上限の3.67%を超えて4.5%になったことが確認された。【ウィーン三木幸治】

毎日新聞

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