“病み”が発信の原動力に 詐欺メイクYouTuber語る「障害があるから何もできないとは思…

2019/10/10 06:30 

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すうれろさん (画像提供:C Channel)

 16歳から副腎不全、若年性パーキンソン病、橋本病、視床下部機能障害など、複数の症状と闘い続けている、C Channel所属の美容系YouTuberすうれろさん。初めてメイクをしたのは、学生時代に長期入院したとき。当時、見た目のコンプレックスや「病み続けていた」という自身のメンタルを変えるきっかけになったのが“メイク”だった。自身のYouTubeチャンネル「詐欺メイクすうれろ」は、15.9万人の登録者を持ち、“病んでいる”ことをメイクや楽曲に乗せて、あえて包み隠さず発信する彼女にその真意や心境の変化を聞いた。

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■メイクで“病みかわいい”を発信 「人間味がある部分を見せていきたかった」

 「メイクの力でコンプレックスをチャームポイントに」――。すうれろさんが動画で発信し続ける合言葉だ。病気で入院中、周囲にとても気を使われることに悩んでいた彼女が、周りの環境も自分自身も変えたいと挑戦したのが“メイク”をすることだった。3年前からYouTuberとして活躍し、詐欺メイクのジャンルでは先駆け的な存在に。一重の目を大きく幅のある二重にする“最恐半顔メイク”動画は、再生回数162万回を記録して話題を集めている。

 これまでの活動のなかでは、何があっても“ポジティブ”であることを大切にしてきたすうれろさん。様々な経験を重ね、徐々にその気持ちに変化が見られるようになったという。

「正直、今までは本当の自分を出すことがすごく怖かったんです。『何も気にしない! ポジティブに~』と動画のなかでは言ってきたけど、裏では悔しくてしくしく泣いたこともありました。でも、考えてみれば、ずっとポジティブな人間なんていないよなって。気分が落ち込んだときや、つらいときも、ちゃんと発信したい。病気のこととか、日々の悩みの部分も共有していくべきなのかなという考えに変わったんです。YouTuberとしての期間が長くなってきて、もう少しとがったことを発信したい。失敗しても成長につながるし、怖がらずやってみてもいいんじゃないかと」(すうれろさん、以下同)

 以前から奇抜なメイクやアート系のメイクを動画で披露していたすうれろさんが、最近あらたに切り拓いているのが、“病み”をメイクで表現すること。どうして“病む”のか。その根底の部分を知りたいと、心理カウンセラーの資格も取得した。「根本は変わらずに、少しずつ人間味のある部分を見せていきたい。病んでいる気持ちも、かわいくしてしまえばポジティブになる」と語る。

「“病みかわいい”という言葉で表現される世界観が私は特に好きなんです。人に嫌われたくないという思いも当然あるから、見せるには勇気が必要なんですけどね。でも“病み”の気持ちって誰しもが心の奥底に、少しは持っている気持ちだと思うんです。そこに共感してくれる視聴者さんは多いですね。いま、若い世代に人気の曲も“病み曲”といわれるものが多いし、最近始めた楽曲制作でヒットした曲もそのジャンル。通ずる世界観なのかもしれません」

■「負い目を感じないでほしい」パートナーの率直な言葉が支えに

 青野ジョセフさんと共に病みカワユニット「CHICKwarp」を結成し、ショートムービーアプリ「TikTok」にて楽曲配信をするなどの音楽活動も行っているすうれろさん。青野ジョセフさんは、すうれろさんのプライベートのパートナーでもある。 

「病気に対して引かれてしまったり、恋愛できないって思われてしまうかなとも思ったんです。でも私が病んでしまったときに彼がかけてくれた『(障害に)負い目を感じないでほしい』という言葉がとても心に残っていて。彼は私よりも先に私の調子の変化に気づいて、支えてくれる人。ビジネスのパートナーでもあり、恋人でもあり、親友でもあり…とても巨大な存在ですね。

 言いたいけど叫べない声を、歌にしちゃおうという2人の考えがマッチして、今の音楽活動につながっています。病み曲をつくるのは自分の深層心理と向き合う作業なので、2人でさらに病んだりとかしちゃって(笑)。曲調が怖かったら、歌詞をかわいくする。歌詞がこわかったら、曲を思いっきりかわいくする。そんな感じで、“かわいさ”も重要視しつつ、曲制作をしています」

 YouTuberの活動、音楽ユニットでの楽曲制作…自身のやりたいことをとことん表現しているが、すうれろさんは病気の症状がひどくなる時に必ず思うことがあるという。

「病気があるから、何もできないとは思いたくないんです。私自身が強く思うし、みんなにも伝えたい。私は実際に病んでることのほうが多いんですけど、その気持ちがあるからこそ発信できるんです。病気のことがなかったら、ここまで色々な自分になりたいと思えたかなと。私自身が発信し続けることによって、“大丈夫だよ”と言えたら。今後も、みんなと対話しながら登録者を伸ばしていきたいですし、知識を深めて病んでいる心をメイクでラクにする“メイクセラピー”にも挑戦できたらなと思っています。引き続きメイクで変わる喜びを皆さんに伝えていきたいですね。」
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