米財政赤字3.1兆ドル、3.2倍に急増 過去最大、 リーマン・ショック直後の2倍超

2020/10/17 10:02 

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 米財務省が16日発表した連邦政府の2020会計年度(19年10月~20年9月)の財政赤字は、3兆1319億ドル(約330兆円)と前年度の3・2倍に急増し過去最大となった。新型コロナウイルス感染拡大を受けた大型経済対策の影響などで急増した。

 これまで最大だったリーマン・ショック直後の09年度(約1・4兆ドル)の2倍超に達した。年度末の連邦政府の債務残高(民間保有分)は前年度比25%増の21兆ドルに拡大。米民間調査機関の推計では、債務残高の対国内総生産(GDP)比は102%と1946年度(106%)以来、約70年ぶりに国の経済規模を上回る見通し。

 歳出は前年度比47%増の6・6兆ドル。新型コロナの感染拡大を受け今年3月以降、国民への現金給付や中小企業支援など総額3兆ドルに迫る経済対策を実施したことなどで膨らんだ。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和に伴う金利低下で、政府債務の利払い費は減少した。

 一方、歳入は1・2%減の3・4兆ドル。失業急増や企業業績の悪化で、歳入の47%を占める個人所得税の税収は6%減少。法人税収は8%減となった。

 米議会やFRBは、新型コロナ危機の脱却に向け「当面は財政再建より経済対策を優先すべきだ」との意見が大勢で、トランプ政権と議会は1兆~2兆ドル規模の追加経済対策の協議を進めており、財政再建は当面先送りされそうだ。【ワシントン中井正裕】

毎日新聞

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