ゆうちょ銀、新たに提携8社の入金停止 ドコモ口座以外でも不正被害 5社、本人確認甘く

2020/09/15 21:10 

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 ゆうちょ銀行は15日、提携するキャッシュレス決済事業者12社のうち、ペイペイや楽天エディなど新たに8社の決済事業者との口座のひも付けや入金サービスを一時停止すると発表した。既に連携を停止しているNTTドコモとキャッシュレス決済サービス「Kyash(キャッシュ)」を含め、サービスを一時停止する提携先は計10社となる。「ドコモ口座」に続き、他社でも不正な引き出しが確認されたため。ショートメッセージサービス(SMS)などによる複数の認証を行っていなかったことが原因のひとつで、被害防止策の構築を急ぐ。

 ドコモ口座を巡っては、15日午前0時時点でゆうちょ銀を含む11行の銀行口座から、計143件、総額2676万円の不正な引き出しが確認されている。一連の問題が広がったことを受け、金融庁は同日、銀行や決済事業者などに対し、本人確認に不備がある場合は入金サービスなどを一時停止するよう要請した。

 高市早苗総務相は15日の閣議後記者会見で、ドコモを除く5社で新たに不正な引き出しが確認されたことを明かし、「幅広く不審な出金がないか、皆さまに確認していただかなければならない」と述べた。

 ゆうちょ銀は15日、「NTTドコモを含めた6社において被害状況を調査中だ」とコメント。ただ、社名は公表できないとし、「防犯上の理由」と説明している。

 ペイペイは毎日新聞の取材に対し、今年1月以降、ゆうちょ銀からの入金に絡んで17件、計141万円の被害があったことを明らかにした。キャッシュも同日夜、3件、計23万円の被害があったと発表した。いずれも、ドコモとは異なり、アカウント作成の際に複数の認証などで本人確認をしていたが、偽造免許証などを使われたとみられる。ほかの事業者は「調査中」「コメントを控える」などと説明している。

 一連の問題では、銀行側、決済事業者側のそれぞれの本人確認の甘さが指摘されている。14日には、銀行系の決済サービス「Bank Pay(バンクペイ)」も確認の厳格化が必要として新規登録を停止しており、キャッシュレス業界全体に影響が広がっている。【本橋敦子、道永竜命、松本尚也】

毎日新聞

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