GAFAとマイクロソフトの買収実態調査 米FTC「過去10年間の内容報告を」

2020/02/12 11:24 

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 米連邦取引委員会(FTC)は11日、米IT大手グーグルの親会社アルファベット、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフトの5社に対し、独占禁止法(反トラスト法)に基づき、過去10年間に行った小規模の企業買収の内容を報告するよう命じた。調査の結果、FTCが市場競争を阻害していると判断した場合、買収の取り消しや企業分割を命じる可能性もあるとしている。

 FTCのサイモンズ委員長は「巨大IT企業の企業買収の実態を調べ、(FTCとして)市場競争を阻害するような買収案件を十分に審査できているかを検討する」とコメント。報告命令は独禁法違反が疑われる事案があるためでなく、市場の実態把握が目的としている。ただ、同委員長は調査結果次第で「買収の取り消しを含め、全ての選択肢があり得る」とも説明した。

 独禁法では、一定規模を超える企業買収や合併について、FTCや司法省など独禁法当局に事前報告するよう義務付けている。今回の命令は、2010年~19年に実施し、報告義務がなかった小規模の企業買収が対象。買収目的や買収企業のデータの取り扱い、買収後の事業状況などについて報告を求めた。

 グーグルが00年以降に200件超の企業買収を行うなど、米IT大手は積極的な買収戦略を展開している。FTCは事前報告に基づく審査で合併を認めたものの、その後問題視するケースもあり、昨年着手した米IT大手への調査ではフェイスブックによる写真共有アプリ「インスタグラム」買収などの目的が「ライバル企業潰し」だった可能性があるとみて調べている。今回の命令は事前報告義務のないベンチャー企業の買収まで調査範囲を広げ、監視を強める狙いがあるとみられる。

 米国では「GAFA」と呼ばれるグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの強力な市場支配力が市場競争や技術革新を妨げているとの懸念が強まっており、FTCのほか、米議会や司法省、州政府がそれぞれ独禁法調査を進めている。FTCは今回、GAFAにマイクロソフトを加えた「GAFAM」に調査対象を拡大した。【ワシントン中井正裕】

毎日新聞

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