不正調査進める日産 前会長に近い外国人幹部職務外れる

2019/01/11 21:01 

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 日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者が追起訴されたが、不正の全容は明らかになっていない。11日には三菱自動車との統括会社から約10億円の報酬を受け取っていたことが日産の内部調査で判明。日産は今後も徹底調査し、前会長のさらなる不正を明らかにする意向だ。一方で連合を組む仏ルノーとの関係も冷え込んだまま。足元では前会長に近い幹部が職務を離れるなど経営体制の見直しも進んでいる。

 「多額の会社資金の不正支出は到底容認できるものでない。当社としては同様の不正支出の有無などについて引き続き調査を行う」。前会長追起訴を受け、日産は11日にコメントを発表した。

 日産は昨年11月、内部調査結果からゴーン前会長の報酬の過少記載や会社資金の私的流用などの不正を認定し会長職を解いた。その後も中東の知人側への送金などグループを挙げて新たな不正がないかを調査している。

 そうした追加調査の中間結果として、日産はゴーン前会長を巡る不透明な資金の流れを10日の取締役会で説明。それが日産と三菱自がオランダに設立した統括会社「日産・三菱B・V」からの約10億円の非開示報酬だった。

 この報酬については日産と三菱自が合同調査を進めており、三菱自の18日の臨時取締役会を経て調査結果が公表される見通しだ。関係者は「ほかにも複数の不透明な資金の流れに関する報告があった」という。

 日産の西川(さいかわ)広人社長は7日、記者団に「調査は深く広く進んでおり、(不正の)領域は広がっている。判明してきたことはできるタイミングで伝えたい」と述べ、検察の捜査を見極めて公表する方針を示した。検察が立件しない事案も含め、不正の実態を広く公表することで、前会長解任の正当性を強調したい考えだ。

 一方、日産内部ではゴーン前会長に近い外国人幹部らが職務を離れる動きが出ている。社内で「ナンバー3」とされ中国事業を担当するホセ・ムニョス執行役員が職務を外れた。このほか、15年から仏ルノーとの連合で人事責任者を務めるアルン・バジャージュ専務執行役員も自宅待機を命じられ、内部調査の対象となっているという。【松本尚也、藤渕志保】

毎日新聞

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