改ざん、社員相当数が認識 スルガ銀シェアハウス問題

2018/05/16 07:54 

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 不動産会社スマートデイズ(東京)が経営破綻し、同社が手掛けた女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」のオーナーが約束された物件賃貸料の入金がないため借金返済に窮している問題で、多くのオーナーに融資を実行したスルガ銀行は15日、相当数の社員が融資時の審査書類改ざんを認識していた可能性が高いとの見解を明らかにした。
 沼津市内で開いた2018年3月期決算発表会見で、米山明広社長が示した。現時点で改ざんの実行者や支店など組織的関与の有無は不明という。外部の弁護士を委員長とする第三者委員会を設置し、書類改ざんの全容、役員や社員の関与について本格的に調査する。
 米山社長は一連のシェアハウス関連融資について「顧客や株主、ステークホルダーに多大な迷惑や心配、不安を与えてしまった。心からおわびする」と謝罪した。自らを含めた役員の経営責任については、2、3カ月後とみられる三者委の報告や金融庁の検査結果を踏まえて「厳しい対応を取る」とした。
 同行が内部で設置した危機管理委員会の調査結果も公表した。シェアハウス案件はスマートデイズを含め約10社で、3月末までに横浜東口支店など首都圏の支店が1258人に2035億8700万円の融資を行った。スマートデイズは15日、東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。
 約700人とみられるスマートデイズの案件で通帳の偽造、改ざんなど不適切な融資が横行した原因については、不動産業者を窓口にした営業活動への不十分なリスク認識、増収増益のプレッシャーに起因する営業部門優位の不均衡な業務運営体質などを挙げた。
 米山社長は経営陣の機構改革や社員の人事評価法の変更など現時点で実施している善後策を説明し、「三者委に全面的に協力し、真実を明らかにする」と述べた。

 ■融資審査、改めて批判 オーナー弁護団
 スルガ銀行がシェアハウス向け融資を巡る社内調査結果を発表したことを受けて、物件のオーナーを支援する弁護団が15日、都内で記者会見した。外部の弁護士による第三者委員会の設置など同行の対応を「一定の進歩」と評価したが、社員による審査書類の改ざんを問題視し「スルガ銀がきちんと審査していれば、詐欺的な仕掛けはあり得なかった」と同行を改めて批判した。
 弁護団は22日にも、同行や販売会社の担当社員らを警視庁に刑事告発する方針。
 団長の河合弘之弁護士は「最も犯罪性が高いのはスマートデイズだが、最も責任が重いのはスルガ銀だ」と厳しく指摘した。同時に発表した決算内容についても「改ざんした資料を元に貸倒引当金の金額を算定し、投資家を欺きかねない」と信頼性に疑問を呈した。
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