1枚の紙から97羽 「連鶴」折り紙、高齢者夢中

2017/10/12 17:26 

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 浜松市天竜区で、1枚の紙から最高で97羽の連鶴ができる「桑名の千羽鶴」を独学で学んだ作家の折り紙教室が人気を集め、NPO法人の支援で広がりを見せている。連鶴の外観の美しさや、つながり方の不思議さが魅力で、今春に続き2018年春にも、袋井市の可睡斎で展示会を開く予定。高齢化が進む天竜区で、生きがいづくりにもなっている。
 50センチ角の和紙に切れ込みを入れ、小指の先程度の鶴97羽を1羽ずつ丁寧に折る。すべての鶴が羽根や頭の部分で立体的につながり、和紙のきらびやかな模様で美しく仕上がる。
 連鶴教室を主宰するのは作家松島英勝さん(69)=浜松市中区=。15年夏に天竜区の観光施設「マルカワの蔵叉水(さすい)」で開いた作品展がきっかけとなり、同年秋から同施設で生徒6人を相手に月1回の連鶴教室をスタート。今年9月下旬には6期生約10人が加わり、60〜70代の計35人になった。
 生徒集めやPRに協力した同区のNPO法人元気里山の本島慎一郎さんは「市内外から生徒やその家族が定期的に天竜を訪れ、にぎわいを生んでいる。地元飲食店にも作品が展示されるなど、さらに広がる可能性がある」と期待する。
 松島さんは機械設計の会社を退職後、桑名の千羽鶴の解説本に出会い、孫のために折るうちにのめり込んだ。同書記載の折り方だけでなく、オリジナルの折り方も考案し、鶴のレパートリーは100種類以上に及ぶ。
 2年前から同教室に通う2期生の主婦後藤道子さん(70)=掛川市=は「難しいけど、完成時の達成感が大きい。完成品はケースに入れて自宅に飾っている。みんなで集まってワイワイ作るのが楽しい」と笑顔を見せた。

 <メモ>桑名の千羽鶴は、江戸時代に三重県桑名市の寺の住職、魯縞庵義道(ろこうあんぎどう)が考案した連鶴の折り方で、2〜97羽の鶴を1枚の紙に切れ込みを入れるだけでつないでいく技術。折り方は同市の指定無形文化財だが模倣は自由で、解説本も出版されている。
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