北朝鮮報道:「段階的非核化一致」 米要求とずれる恐れ

2018/06/13 11:09 

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 【シンガポール渋江千春】米朝首脳会談から一夜明けた13日、北朝鮮の国営メディアが首脳会談や共同声明の内容について報じた。朝鮮中央通信は、両首脳が朝鮮半島の非核化などの過程について「段階別、同時行動の原則」の順守が重要との認識で一致したと報道。北朝鮮が従来主張してきた「段階的な非核化」に米国が同意したとの認識を示した形だ。今後の交渉で米国が求める「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」に向けたプロセスとのずれが問題になる可能性がある。

 「同時行動の原則」は非核化の段階的進展に合わせて制裁緩和など米国が何らかの見返りを北朝鮮に与えることを示唆している。報道は全体的に、北朝鮮にとっての会談の成果を誇示した内容と言えそうだ。

 同通信によると、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は会談で「米国側が朝米関係改善のための真の信頼構築措置を講じていくなら、(北)朝鮮側も引き続き次の段階の追加的な善意の措置を講じていくことができる」との立場を明らかにした。また、金委員長が朝鮮半島での平和体制構築において「相手を刺激して敵視する軍事行動を中止する勇断から(先に)下すべきだ」と提起したことに対し、トランプ米大統領が理解を示したと報じた。その上で、トランプ氏が対話継続中は米韓合同軍事演習を中止する意向を表明し「北朝鮮に対し安全の保証を提供し、対話と協議を通じた関係改善の進展に合わせて制裁を解除できる」と述べたと伝えた。

 会談の意義については「朝鮮半島が二つに分断されて対立と反目の歴史が流れてきた70年余りで初めて、朝米両首脳が和解に向けた第一歩を踏み出し、対話の場に座ることとなった」と説明。数十年余り続いた敵対的な関係に終止符を打ち、朝鮮半島の平和と安定のための実践的な問題について率直な意見を交わしたとした上で「最も敵対的であった朝米両国の関係を、時代の発展の要求に即して画期的に転換する上で重大な意義を持つ大きな出来事となった」と指摘した。

 トランプ氏が言及したとされる日本人拉致問題については、同通信は触れていない。

毎日新聞

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