シリア攻撃:メイ首相批判高まる 英議会の事前承認無しに

2018/04/16 20:47 

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 【ロンドン矢野純一】シリア攻撃をめぐり、英国内では議会の事前承認無しに米仏とともに軍事行動に出たメイ首相に対する批判が高まっている。メイ氏は16日、英下院でシリアのアサド政権による化学兵器使用を繰り返さないための「人道介入」を強調した。

 メイ氏は下院で「化学兵器がシリアや英国の街角で当たり前のように使用されることは許されない。軍事行動は国益にも合致する」と説明。アサド政権を支援するロシアが国連安全保障理事会で拒否権の行使を繰り返しているため、「さらなる化学兵器攻撃を防ぐことができない」として攻撃への理解を求めた。

 また、攻撃の根拠として、国際法に違反する化学兵器使用でシリア国民が人道上の困難に直面している▽軍事行動以外に化学兵器使用を阻止する手段がない▽攻撃は限定的で政権の転覆を狙っていない−−の3点を列挙。「人道介入」の条件を満たしているとした。

 「人道介入」に基づく軍事行動は、北大西洋条約機構(NATO)が1999年にコソボを空爆した際の根拠としたが、国際法上は認められないとの意見もある。

 野党側は、攻撃が国連の決議に基づかず、議会の事前承認も得ていないと批判。今後、軍事行動を起こす際は議会の事前承認を必要とする動議を提出することを検討している。

 軍事行動は議会の承認を必要としないが、昨年4月に米国がシリアを攻撃した際、当時のファロン国防相は、英国が攻撃に参加するには議会の承認が必要との見解を示していた。化学兵器を使用したとされるシリアのアサド政権への攻撃をめぐって、2013年には当時のキャメロン首相が議会の承認を得ることを約束。攻撃の動議は否決されている。

毎日新聞

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