仏総選挙:EUに追い風 マクロン氏政権基盤の安定

2017/06/19 22:11 

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 【ブリュッセル八田浩輔】ドイツとの関係を重視し欧州統合推進を目指すフランスのマクロン氏の政権基盤の安定は欧州連合(EU)にとって追い風だ。9月の独連邦議会選挙ではメルケル首相4選の観測が強まっている。英国の離脱に伴い立て直しが必要なEUにとって、EUを主導する独仏の現首脳が強い指導力を発揮できる環境と両者の強固な連携が欠かせない。

 マクロン氏が親EUを掲げて信任を得たことは、「EU離脱ドミノ」など欧州に広がる政治不安を後退させた。今年3月のオランダ下院選でもEUとの協調路線を主張する与党が極右政党を抑え、英国のEU離脱やトランプ米大統領を生んだポピュリズム(大衆迎合主義)の波を押しとどめている。だがルーベン・カトリック大(ベルギー)のベンジャミン・ビアール研究員は「右派ポピュリズムが欧州で減退したとみるのは時期尚早だ」と指摘。右派伸長につながった欧州での国家主義とグローバリズムとの対立構図に変更はなく、グローバリズム志向のマクロン新党は「この両者の分断があったから優位に立てた」と分析する。今後も対立構図が生む影響は続くとの見方だ。

 マクロン氏は、ユーロ圏の共通予算化などのEU改革を提唱。だがドイツは自国の負担増につながる共通予算化には慎重な立場だ。マクロン氏の改革案は短期での実現は難しいため、当面は加盟国の意見の隔たりが小さいテロ対策など安全保障や防衛分野での協力推進を独仏が主導していくことになりそうだ。

毎日新聞

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